■酸性雨が外壁材や屋根材を腐食させ住宅の老朽化を早める
既にご存じだと思いますが、日本では酸性雨の濃度が強くなっており、その原因のひとつは中国の工業化の増加による工場の煙突から放出される、大気汚染物質などが大気中に多くなったとも言われています。
では、酸性雨とはどうしてできるのでしょうか?
●酸性雨は、化石燃料などの燃焼で生じる硫黄酸化物(火山の噴煙などにも含まれる)や窒素酸化物などが大気中で反応して生じる硫酸や硝酸などが水分の中に含み、その水分が雨として降ってくる5.6pH以下の雨のことをいいます。また、雨・霧・雪などに沈着するもの(湿性沈着)及びガス物質や粉じんなどに沈着するもの(乾性沈着)を全てあわせて酸性雨と呼んでいる。
欧米では、早くから、酸性雨によると考えられる湖沼の酸性化や森林の衰退が報告され、国際的な問題となっています。それでは、酸性雨は何故生じるのでしょうか。酸性雨が生じる仕組みを簡単に示すと、次のようになります。
●火力発電所、工場や自動車、飛行機からの排出される大気汚染物質(硫黄酸化物や窒素酸化物)が、雲となり、雲になった(硫黄酸化物や窒素酸化物)が大気中で硫酸、硝酸等に変化します。そして、大気中で変化した硫酸や硝酸等が雨や雪等に取り込まれて地上に降下。これが強い酸性を含んだ酸性雨として、地上に降ってきます。
よって、酸性雨の大きな原因は大気汚染物質である事がわかります。大気汚染物質はボイラーや焼却炉などの窒素化合物が酸化されたものが窒素酸化物であり、自動車の排気ガスなどもそのひとつです。この他に有害大気汚染物質を出すものがたくさんあります。そういったものが雲となり、酸性雨になって、地上に降ってきます。
最近の日本では、中国大陸からの大気汚染物質が飛来してきております。中国の工業化は増加しており、それに伴って、使用しているエネルギーとなっている、石炭や石油などの燃焼による大気汚染物質が、大気中に多く含まれているのです。その大気汚染物質が中国大陸から、偏西風などの大気の流れにのり、日本へ流れてきているのです。
■酸性雨が住宅などの建物や人体や大自然に与える影響
酸性雨は、自然界においても人間社会に於いても大きな悪影響や問題を起こします。ある専門誌によると、中国では酸性雨の事を「空中鬼」というそうです。(空にひそんで、私たちを苦しめる鬼という意味)
■酸性雨の影響とはどんなものか
1)湖沼などへの影響
湖や沼に酸性雨が降ることで、そこに生息する生物が減少。または、死滅する。「死の湖」とも呼ばれ、生物が生息できない湖も多い。
2)森林への影響
森林に酸性雨が降ることで、森林が枯れ、土壌も汚染され、砂漠化する。そこに生息する生物もまた、減少し、死滅する。「黒い森」とも呼ばれ、立ち枯れの状態も見られる。
3)土壌への影響
土壌に酸性雨が降ることで土壌が酸性化し、栄養分が酸と反応して流出。栄養不足の土壌になり、成長が止まったり、収穫物が減少による被害。
4)地下水への影響
地下水に酸性雨が流れることによって、普段私たちが飲んでいる水が汚染される。さらに、その汚染された水を飲むことによって、様々な病気を引き起こす。
5)赤潮への影響
海へ酸性雨が降ることによって、大量の有害プランクトンの発生。海の生物も減少、死滅する。さらに、私たちが食べている魚なども汚染され、食べることによって様々な病気を引き起こす。
6)水生生物への影響
海や川・湖沼などに、酸性雨が降ることで、水生生物は生息できない状態になり、産卵できない状態になる。他には、異常な遺伝子ができることで、雌雄同体などの異常生物の増加。
7)人体への影響
人体への影響は、髪の色が緑色に変色する。目や喉、花や皮膚を刺激する。髪の毛がはげるとも言われています。また、金属は酸に溶け出しやすいので、土壌に固定などで使われているアルミニウムなどを酸性雨が溶かしてしまいます。溶け出した物質が、河川や海などに溶け出すことによって、飲料水などに混ざり、アルミニウムなどの化学物質が、少しずつ、私たちの体に蓄積することによって、アルツハイマー病などの病気の原因のひとつになっています。
8)住宅などの建造物への影響
酸性雨は、コンクリートや大理石の床、さらには歴史建造物などである彫刻や銅の屋根までも溶かしており、銅像にはサビを発生させる。そして、一般の住宅において、外壁や屋根材を守る為に塗装を施してある塗装自体を分解させ、防水効果もなくなり、コンクリートやセメントなどの外壁材や屋根材を溶かしてしまう。
以上のように酸性雨は、様々な悪影響や問題を起こしております。住宅を守る為に、外壁塗装や屋根塗装を維持管理メンテナンスが必要になるのですが、その外壁塗装が、昔より保たなくなったなどと気づいていらっしゃる方もおられると存じますが、昔は塗装は5年〜7年もったと言われていますが、最近では、1〜2年しか保たないと言われているのはこういう事からわかります。また、弊社昭和アルミが酸性雨には強い、昭和アルミ独自のアルミ超合金にこだわっている理由がここにあります。(酸性雨に溶けてしまう、アルミサイディング外壁材と酸性雨に対しても溶ける事がない、強いアルミサイディング外壁材があります。)
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