内断熱工法は、断熱材が内側にあるということなのですが、住宅の外壁材と内壁材の中央にあたり、壁の中に断熱材を充填して、施工していく工法で、通称「内断熱工法」と言われています。
この断熱材は、グラスウールという名称の断熱材で黄色い綿ように見えて、厚さが約50mmで、壁の中に充填していく工法です。住宅金融公庫の中間検査でこの断熱材が規定どおり、入っているかどうかという検査項目の中に入っており、日本の高度成長時代の約25年ほど前より、家電が各家庭に普及し、住宅も冬暖かく、夏涼しい住宅が望まれ、冷暖房の完備が必然とされた時代、エネルギー資源を有効に、省エネという意味も含め、高断熱、高気密と言う事で、日本の住宅の98%以上、この内断熱工法が主流の住宅建設ラッシュにより、日本全国に普及してきました。
■内断熱工法の問題
北海道地区では、かなり問題になりました。北海道地区は冬は寒さで厳しい地区ですので、東北より本州では断熱材の厚さは50mmですが、北海道では100mmなのです。
冬の季節には、暖房費をかなり使う地域ですので、家計費の中の暖房費を節約したいという願いもあり、北海道では工務店も断熱メーカーも高断熱・高断熱に高気密という謳い文句で普及してきた結果、築1〜2年で家の中が黒かびでカビだらけの家になってしまったり、住宅が腐食し、2階の床が落ちたという被害住宅が続出して、朝日新聞や読売新聞に住宅に結露がでて、黒かびが発生して、住宅を腐食させ、住宅が倒壊する危険があります。シックハウスの原因の根本であるという、専門誌の紹介まででました。
また、北海道では、一般消費者や建築会社では、そういう被害を出すまで、高い授業料を払い、内断熱工法の工法で断熱材を安易に50mmでなく100mmにして、断熱を高めると結露の被害がこれほどまでに住宅を腐食させる、住環境が悪化し、病気になる住宅になるという事を身をもって体験したのです。
■問題を解決
世界中を見渡すと、アメリカやカナダ、そしてヨーロッパなどの先進国の住宅は外断熱工法(外貼り断熱工法)で住宅が経っており、アメリカやカナダでは平均200年以上の住宅の寿命が長く、ヨーロッパでも平均150年住宅が持っている事実があり、外断熱工法は、内断熱工法の壁の中に断熱材を充填する方法とは違い、壁の外側に下から上まで断熱材を貼っていくので、内断熱より、「気密性を高める事も容易で、結露の被害もなくなる』、『内断熱の結露を防止しながら、断熱性を高める事ができる」、ということで、外断熱工法こそ、これからの新時代の工法なのです。
■被害状況について
最近の日本では、外断熱工法がブームになっております。その外断熱工法もまた北海道地区では大問題になっており、外断熱工法は素晴らしい工法ですが、住宅コストを抑える為に重たい外壁材を使用して、断熱材より外側に外壁材をビスで止めるのですが、一番外にでている部分の外壁材を安価に抑えるために、安価な外壁材=重たい外壁材を使用して、その止めてる、ビスが折れたり、腐食したりして、外壁が落ちたり、ひびが入り、外壁材が崩れてきたという被害が多く続出しています。
この被害も根本的に住宅を建設する場合、家を守る、最も大切な、工法に基づいていなく、屋根材や外壁材など最低限かけなければならないコストをかけなければならない部分を削り、後で必ず、実際に住んでいる人が困る、実際に住んでいる人が被害に遭うという、実際に住む人の気持ちになって、家を建てていない、建築家、ハウスメーカー、工務店が日本に多すぎるというのが実態であります。
また、被害が何故多くでるかという部分は、住宅の建築基準法の法整備の不備また、不完全でもあります。
住宅金融公庫の融資基準の建築材料の仕様は、JIS規格に基づいている部分もありますが、高断熱にすることで、住宅融資の基準に入っており、また、使用する木材もJIS規格では防腐剤を添付してあるものを使用しなさい、そうでないと木材が腐食するという意味で、それが原因で住宅が安易な断熱を高める事で結露被害になったり、防腐剤がシックハウスの住宅になった、根本の原因の一つでもあります。
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